忙しい毎日の中で、ランチタイムに手軽で健康的な食事を選ぶのは意外と大変ですよね。特に糖尿病と向き合う働く女性にとっては、糖質を抑えつつ満足感のある食事を探すのは一苦労。そんなとき強い味方になってくれるのが、コンビニ各社の「サラダチキン」です。高たんぱく・低糖質でヘルシーなサラダチキンは、数年前からコンビニでブームとなり、今では定番商品になりました。手軽に購入できてそのまま食べられるので、昼食はもちろん小腹が空いたときの間食にもピッタリ。実際、糖質制限中でも安心して食べられる“無敵の食材”との声もあり、ダイエットや血糖コントロールの強い味方として人気を集めています。
※コンビニ各社のサラダチキン(プレーンやハーブ、スモークなど)を盛り付けた様子。見た目は似ていますが、味付けや食感に違いがあります。
今回は、日本の大手コンビニチェーン3社(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン)のサラダチキンについて、「糖質(炭水化物)」「価格」「味」の3つのポイントで比較してみました。それぞれの特徴や違いを押さえて、あなたにピッタリの一品を見つけるヒントにしてください。必要に応じてミニストップやナチュラルローソンといったその他のコンビニについても触れています。では早速、各社のサラダチキンの魅力を見ていきましょう。
セブン-イレブンのサラダチキン:低糖質でコスパ良好
まずはセブン-イレブン。実はコンビニでサラダチキンをいち早く販売し、ブームの火付け役となったのがセブンです。王道のプレーン味は税込218円とリーズナブルで(115g入り)、毎日でも続けやすい価格設定が魅力。実際に同量あたりの価格で比較すると、3社の中でセブンが最も手頃でした。糖質量も非常に低く、パッケージには「糖質0g」と明記されています。栄養成分表示上は糖質0g(実際には約0.6g程度)で、3社のプレーン味の中ではわずかに一番多いものの、0.5g前後とごく微量なので血糖値への影響はごくわずかと言えるでしょう。
味付けは塩味控えめで鶏むね肉本来の風味が活きており、食べると肉らしさ(鶏肉感)がしっかり感じられます。やや噛み応えのあるしっかりした食感で、筋っぽさが少し残る分「肉を食べている」という満足感が得られるのも特徴です。筆者も実際に食べてみると、淡白ながらも噛むほどに旨味が出てくる印象で、お腹にたまりやすく腹持ちも良いと感じました。セブンのサラダチキンは「シンプルで飽きの来ない味」との評価が多く、そのまま食べてもサラダやサンドイッチに合わせても使いやすい万能選手です。
さらに、セブンはフレーバー展開の豊富さでも定評があります。プレーン以外にもハーブやスモークなどの定番のほか、タンドリー、シトラスレモン、ガーリックペッパーといった様々な味がラインナップされており、毎日食べても飽きにくい工夫がされています。最近ではスパイシーな「ケイジャン」味なども登場し、バリエーションは年々拡大中です。また、セブン-イレブンはスティック状で片手で食べられる「サラダチキンバー」も販売しており、こちらも糖質0gでちょっとした間食に人気のシリーズです(例えば「糖質0gサラダチキンバー プレーン」は60kcal・たんぱく質12.2gで税込159円)。総じてセブンのサラダチキンは、低糖質かつコスパ良好でオーソドックスな味わいが欲しい人に最適な選択と言えるでしょう。

ファミリーマートのサラダチキン:高品質でしっかり味
続いてファミリーマート。実は大手3社の中ではサラダチキンの展開がやや後発でしたが、その分“こだわり”が光ります。ファミマのサラダチキンは全商品で国産の鶏肉を使用し、例えばプレーン味には淡路島産の藻塩を使うなど素材にこだわっているのが特徴です。内容量は110gとやや少なめながら価格は税込258円前後と強気で、3社の中で最も高価ですが、そのぶん品質の高さが際立っています。「コンビニ3社で全て国産鶏肉なのはファミマのみで、価格も最安のセブンより約40円高い」という分析もあり、ファミマは高品質路線と言えるでしょう。
気になる糖質量ですが、ファミマも非常に低く抑えられています。プレーンタイプの糖質は約0.2g(100g当たり)と表示されており、ほぼゼロと言って差し支えないレベルです。実際、栄養成分表示では「糖質0g(※表示基準に基づく)」と記載された商品もあります。つまり糖質制限中でも安心して選べる商品設計です。ただし後述するように、ファミマは味付けがしっかりしている分、フレーバーによっては多少糖質が増える可能性もあるので念のため成分表のチェックはしておきましょう。
味については、3社の中で最も濃いめのしっかり味との評価があります。実際「セブンやローソンが蒸し鶏・鶏ハムのような薄味で“素材寄り”の味なのに対し、ファミマはスナック感覚でそのまま食べられる濃い味付け」といった声もあり、塩気と旨味が強めに効いています。鶏肉の臭みを感じさせない工夫がされており、食べたスタッフからは「肉のおいしさが一番!」との評価も得ました。柔らかさも申し分なく、筋っぽさが少ないしっとりとした食感で、「丁寧な作りで品質の高さを感じる」とのコメントもあります。筆者も試してみましたが、塩味がきちんと利いているぶん単体で“おやつ”のように満足感を得られ、忙しい日のランチにこれ一つでも十分イケると感じました。
ファミマはまた、フレーバーの種類が豊富な点でも注目に値します。定番のプレーン・ハーブ・スモークのほか、ピリ辛風味の「タンドリーチキン風」や数種のハーブをきかせたものなど、ラインナップはコンビニ最多の6種類に及びます(ライザップコラボ商品など期間限定を含めると更に増加)。中には炙り明太子味や紀州南高梅味といったユニークなフレーバーも展開されており、「他にはない新しさ」が楽しめるとの評価もあります。しっかり味が付いているぶんアレンジ食材というより単体で完結できる美味しさなので、コンビニのカット野菜サラダに添えるだけでも立派な一食になります。総じてファミマのサラダチキンは、多少値が張っても美味しいものを食べたい方や、濃いめの味付けで満足感を得たい方におすすめです。

ローソンのサラダチキン:柔らかく食べやすい
最後はローソン。セブン・ファミマと肩を並べる人気のサラダチキンですが、その特徴は何と言ってもしっとり柔らかな食感にあります。実際に包丁を入れてみるとスッと刃が通るほどで、食べる前から柔らかさを感じさせるほどでした。ひと口食べると、セブンのしっかり食感とは対照的なふんわりジューシーさで、筋張った感じがほとんどなく非常に食べやすいです。鶏胸肉特有のパサつきや硬さが苦手な人でも、ローソンのサラダチキンなら抵抗なく食べられるかもしれません。「鶏肉っぽさが少なく加工肉に近い食べやすさ」という声もあり、良く言えばクセがなく万人受けするテイストです。
糖質に関しても安心感があります。プレーン味の糖質は約0.1g(100gあたり)と3社中最も低く、ほぼ完全な糖質ゼロ食品と言えます。したがって血糖値を気にする方でもローソンのプレーンなら問題なく食べられるでしょう。ただし、ローソンはフレーバーによって糖質量に差が出やすい点には注意が必要です。例えば同じローソンでも「スモーク」味は110gあたり炭水化物3.0g(糖質2.9g)とやや糖質が高めで、他社のスモーク味に比べても糖質量が多いとのデータがあります。これは燻製用の調味液やタレに砂糖が使われているためと思われますが、味付き商品では多少糖質が増えることを覚えておきましょう。もっとも、それでも数グラム程度ですので、日常の範囲では大きな差ではありません。
味付けの傾向としては、塩気がやや強めで濃いめの風味という声があります。セブンのプレーンが素朴な塩味なのに対し、ローソンのプレーンは意外としっかり塩味が感じられるとの意見もありました(近年タイ産原料から国産にリニューアルされた際に味が濃くなったとも言われます)。そのため、「初めてサラダチキンを食べる人には一番食べやすいかも」という評価もあります。一方で、食べ慣れた筆者としてはもう少し肉々しさが欲しいかな…とも感じました。ただ、ローソンもフレーバー展開は豊富で、ハーブやスモークなど定番以外に、爽やかなレモンや和風の梅しそ、エスニックなパクチー(香菜)味まで個性的なラインナップが揃っています。例えば期間限定で柚子胡椒風味の商品が出るなど、攻めた味も多く、今後の展開が楽しみです。
価格面では、ローソンのサラダチキンはおおむね250円前後で販売されています。以前は115g入りで238円ほどでしたが、最近は内容量110g・税込279円(標準価格)に改定されており、他社と比べても遜色ない水準です(地域や店舗で多少異なる場合あり)。スティックタイプの「サラダチキンスティック」シリーズも展開しており、こちらは一本あたり138~270円程度とバリエーションがあります。例えば炙りチーズ風味のスティック(1本あたり約50g)は税込279円とやや高めですが、バジル風味のスティックは268円、一口サイズの「ひとくちサラダチキン」なんて商品も出ています。ローソンは総じて柔らかく食べやすい食感と豊富なフレーバーが強みで、サラダチキン初心者や、あっさりめが好みの方に向いているでしょう。

その他のコンビニ(ミニストップ・ナチュラルローソンなど)
セブン・ファミマ・ローソンの3社以外にも、もちろんサラダチキンを扱うコンビニがあります。例えばイオングループのミニストップでも、自社ブランドのサラダチキンを展開しています。プレーン味はもちろん、パクチー風味やローズマリー香るハーブ味、棒々鶏(バンバンジー)風味など個性的なラインナップがあり、コンビニ惣菜コーナーの一つの定番となっています。店舗数は大手3社に比べると限られますが、ミニストップ愛用者の中には「実はサラダチキン狙いで通っている」なんて声もあるようです。
また、ローソン系列のナチュラルローソンでも特徴的なサラダチキンが揃っています。ナチュラルローソンでは、日本で初めてサラダチキンを開発した岩手県のメーカー「アマタケ」社の製品を中心に展開しており、ガーリック味やチーズ味などユニークなフレーバーが豊富です。例えば「国産サラダチキン ライトレモン」や「サラダチキン(チーズ)」といった商品が並び、オリゴ糖やコラーゲンを配合するなどひと工夫凝らしたラインナップになっています。価格帯は270~300円程度とやや高めですが、全農(全国農業協同組合連合会)とコラボした国産若鶏使用の商品などもあり、素材志向の方に人気があります。ナチュラルローソンは都心部中心の展開ですが、見かけたらぜひチェックしてみると良いでしょう。
このように、コンビニ各社で販売されているサラダチキンは、一見どれも似たような鶏むね肉のパックですが、実は糖質量や価格、味付けに微妙な違いがあります。それぞれにメリットがあり、「どれが一番」と一概に決めるのは難しいですが、自分の好みや重視ポイントに合わせて選ぶとハズレがないでしょう。例えば、味に強いこだわりがなければ糖質や値段で選ぶのも一案です。逆に「せっかくなら色々な味を試したい」という方は各社の個性的なフレーバーを食べ比べてみるのも楽しいですね。糖質制限中の働く女性にとって、コンビニのサラダチキンは心強い味方です。上手に取り入れて、忙しい平日のランチタイムも美味しくヘルシーに乗り切りましょう!
参考文献・情報ソース: セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン各社の商品パッケージ記載情報、公式サイト及び関連ニュース記事他。